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院長日記&お知らせ

アメリカ矯正歯科学界 in Orland

4月30日からフロリダのオーランドという街で開催されたアメリカ矯正歯科学会に参加して参りました。
行く前から分かっていたことですが、オーランドはメチャクチャ遠かったです。
往きの飛行機は理由も分からないままダラスでの乗り継ぎが7時間も遅くなり、結局オーランドのホテルには夜に着くはずが早朝に到着し・・・、仙台を出発してから30時間近く要し時差ぼけと疲れで訳の分からない体調のまま学会に突入でした。

アメリカ矯正歯科学会は今年で第116回大会らしく、多分世界でも最も歴史のある矯正歯科学会です。日本矯正歯科学会よりも50年近く古くからある学会で、我々矯正医にとってこの学会誌に載っている論文がもっともステータスの高い文献で、ある意味憧れの学会でもあります。
今まで参加したことがなかったのですが、今年はゴールデンウイークと開催期間が重なっていたし、私が最近力を入れているインビザラインに関する話しも多かったので、初めて参加してみました。

学会会場で最初に感じたことは、文化の違いなのか、アメリカ矯正歯科学会は新しい知見に対して非常に前向きだということです。矯正歯科領域に限ったことではないですが、一般的に日本では新しい治療は懐疑的な目で見られたり、根拠もなく否定されることが多いのですが、アメリカは新しいことはまずは積極的に試した上でその善し悪しを判断するという土壌が根底にあるようです。
学会会場を見渡すと、CTによる3次元情報を積極的に利用した矯正治療や、インビザラインを始めたとしたマウスピース矯正、その他にも私からみるとこれは不可かも・・と思うような装置まで多岐にわたる話がされており、すべて話を聞くのは不可能なスケールで学会が開催されていました。
その中でも私が今回の学会で興味があったのはaccelated orthodonticsといって、日本語に置き換えるなら加速矯正治療という概念です。
簡単にいうなら、今までの矯正治療よりも歯の移動を速くして矯正治療の期間を短縮しようという考えです。もし歯の移動速度を上げることができれば治療期間を短縮することができ非常に有益です。日本の学会では積極的に議論されることがない話題だけに非常に楽しみにしていました。
歯の移動速度を速めるにはどうすれば良いかという話は、多分、矯正医なら誰もが考えることですが実際は簡単にはいきません。歯の近辺組織の血流量を上げると歯の移動が早くなることが科学的に証明され、アメリカでは血流量を上げるための研究が活発に行われているようです。
最新の方法には大きく分けて3種類の方法があります、1つ目は歯ぐきの骨を外科的に傷つけてその修復過程で血流量を上昇させる方法、2つ目は歯に振動を加えて歯周組織を刺激する方法、3つ目は歯近辺の組織に特定の波長の遠赤外線を照射する方法です。どの方法も長所と短所があり最善の方法についてはコンセンサスが得られていないのが現状のようですが、もっとも簡単で副作用が少なそうな方法は遠赤外線を照射する方法ではないかと思います。

学会会場でオーソパルスという遠赤外線照射装置を早速注文して参りました。
この装置は患者さんが自宅で毎日10分間歯茎に光を照射する装置で、通常は10〜14日に1回交換するインビザラインのマウスピースを最短だと3日おきに交換することができるそうです。
まだ科学的な作用機序が証明された訳ではないのですが、既に世界中で使用されその効果が臨床レベルでは有効視されています。弊院では通常は10日おきにマウスピースを交換しているため、仮に3日おきで交換することができれば治療期間が3分の1に短縮されます。治療期間が3分の1になると今まで治療期間が長くなるために難しかった症例に対してもインビザラインで治療を行える可能性が出てきますし、これまで比較的長い期間が必要だった治療も短期間で終えられることになります。

弊院ではこの装置と使用法にご理解を頂ける方から、まずは使い始めてみようと考えています。
まだ手元に届いていませんが、ご興味がある方は是非医院にお越し頂けると幸いです。

写真は学会会場でお会いした大学医局時代の恩師との1枚です。今回の学会でも講演をされておられました、やはり親分は偉大です。私ももっともっと頑張らねば。