Dr.ブログ
イン・ザ・プール
読書は私の趣味の一つです。
主に小説を読むことが多いのですが、本屋さんをフラフラとしていて気になるモノを見つけると小説だけでなく、ビジネス書からエッセイなどなんでも読みます。
本を選ぶ基準なんてないのですが、強いて言えば直木賞とか江戸川乱歩賞とか、とにかく“ーー賞”受賞作とかって文句には滅法弱いです。
ついでに今売れているとか、ベストセラーとかその手のセールスにもすぐ乗ってしまう、いわゆるミーハー読者です。
以前から奥田英朗氏の“イン・ザ・プール”、気にはなっていたのですが読んでいませんでした。最近、この本の続編の“空中ブランコ”が直木賞を受賞したと聞き、2冊とも購入し出張の新幹線のなかで読んでみました。
主人公はどうしようもなくはじけた精神科医、病んだ現代人を軽いタッチで描くこの作品、難しいことを考えずに楽しく読めます。
医者も患者もどことなくコメディータッチで、神経科というともすれば敬遠したい内容を後味が悪くなることなく書かれていて、2冊一気に読んでしまいました。
“そんなアホな・!”とツッコミどころ満載、でもたしかに“こういう人っているいる”と思ってしまう患者設定が良くできています。
小説の主人公のキャラは実際の医療人として無理があるとしても、結局うまく患者さんと仲良くなって症状を治してしまう毎回のパターン、できれば僕も患者さんとそんな関係になれたら良いと思ってしまいました。
でも、やっぱり“いらっしゃ・い!”と診察室で挨拶はできないよな・。