Dr.ブログ

インビザライン

昨年から弊院で使用し始めたインビザライン(マウスピース矯正)、使用して頂いた患者さんには大変好評をいただいていて、順調に治療が進んでいます。
半年あまりで治療が終了した患者さんもいらっしゃいますので、ここまでインビザラインで矯正治療をおこなった感想を述べてみたいと思います。
インビザラインのことを知らない方はインビザラインの説明のページ(https://kubota5888.com/treatment/invisalign/)や以前に書いたブログ(https://kubota5888.com/archives/2009/10/16_271/)を見て頂ければ幸いです。

最初にもっとも重要な歯の移動に関してですが、歯の移動速度はワイヤーを用いた通常の矯正治療の方が早い気がします。ワイヤーを用いた治療は基本的にどの方向にも歯の移動が可能なのに対して、マウスピースでは歯を伸ばす方向への移動は困難で、歯を動かす自由度、移動速度という重要なファクターでは従来の矯正装置の方が優れていると思います。
ただ、マウスピース矯正ではワイヤー矯正では難しい歯の圧下(歯を歯茎方向に沈めていく移動)が容易で、必ずしもワイヤー矯正がすべてのケースで優れている訳ではありません。

次に、装置の装着感について述べると、これは固定式のワイヤー矯正と比較するとマウスピース矯正の方が圧倒的に良いです。
マウスピース矯正でもアタッチメントと言って歯の表面に突起物を装着するのですが、アタッチメントをマウスピースで覆うため粘膜に接触するカドがなく固定式の装置で起きがちな口内炎などの不快症状がほとんど起きません。
移動時の歯の痛みについてもマウスピース矯正の方が軽そうです。
食事や歯磨きの時に装置を外せますので衛生的だし、日常生活ではマウスピースの方が楽です。

見た目ですが、マウスピースは半透明で装着してもほとんど目立ちません。固定式の装置でも裏側から行う舌側矯正では目立たなくるうことが可能です。マウスピースは自分で着脱を行わなければならないという煩わしさもありますが、それは固定式装置をつけたときの歯磨きの煩わしさと比較するとどっちもどっちという気がします。

抜歯矯正などの場合には、マウスピース矯正でも一時的に治療初期にワイヤーを入れて治療を行います。矯正治療では抜歯治療が多いことを考えと、目立たないことを最優先に考えるのであれば舌側矯正がもっとも優れているというのが私の意見です。
ただし歯を抜かなくても並べることが可能なケースでは固定式の装置を用いなくてもインビザラインで十分に治療が可能です。

インビザラインは単独で治療をおこなえる症例の選択範囲が決まっているためすべての患者さんに適応できないという問題がありますが、凸凹が小さいケースが隙間を閉鎖するような治療ではむしろワイヤーを用いるより患者さんのメリットは大きいと思います。

治療を目立たずに行いたい方はお気軽に相談に来てください。

院長 久保田 衛

  • 医療法人プライムオルソ 理事長
  • 日本矯正歯科学会 認定医
  • インビザライン公認クリニカルスピーカー
  • カンボジアプティサストラ大学臨床教授

医療法人プライムオルソ くぼた矯正歯科クリニック

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